学会・国際会議

#1 シャア・アズナブル / ジェダイマスター : アクティブサウンドデザイン(ASD)のサウンドデザインレシピ(JSAE 2015 横浜 / inter-noise 2015 サンフランシスコ)

1980年代に日本で育った方なら、きっとご存じでしょう。『機動戦士ガンダム』の“赤い彗星” シャア・アズナブルです。日本以外でも、『スター・ウォーズ』に共鳴した方は多いでしょう。こうした文化的アイコンから着想を得て、私はアクティブサウンドデザイン(ASD)に独自のアプローチを見出しました。 ASD-エンジンサウンドを制御・変化させるシステム―を研究し始めて以来、自動車業界での適用事例に少し物足りなさを感じていました。その多くはエンジンの次数成分を調整するにとどまっていたからです。サウンドデザイナーの視点から見れば、重要なのは物理パラメータそのものではなく、システムがどのような音響効果(サウンドエ[…]
2025年9月11日

#2 「AIサウンドソムリエ」による“音のテイスティング”(inter-noise 2024、ナント、フランス)

種をまけば必ず芽は出る――仏教では「因果応報」と呼ばれます。もちろん私たちは良い種をまき、良い芽を育てたいと願いますが、ときに思いがけない“贈り物” が、大きな一歩を踏み出した先に現れることもあります。 2023年の学会発表直後、私のもとにも二つの”贈り物”が届きました。一つは、自動車技術会での発表を聞いたある日産のエンジニアの方からの依頼でした。「AIが自動車の音質に与える影響」について講演してほしいというものです。私は快く応じ、2023年末のシンポジウムで発表を行いました。 もう一つは、ドレスデン工科大学のセルカン・アトマー博士からの声かけでした。彼の音質評価の話は、私が以前から構想していた[…]
2025年9月10日

SSDS /JMAC 2025

9月4日、5日、中央大学でSSDS/JMAC2025に参加して参りました。講演の機会を頂き、また色々な方とお話しできる良い機会になりました。事務局の皆様、戸井先生ありがとうございました。 私の方の講演は、AIの活用した音質評価とサウンドデザインについてでしたが、今回は、プラスアルファで生成AIのポテンシャルを感じて頂こうと思い、Music Videoも作成しました。ちょうどChatGPT-5のアップデータあり、AIエージェントの時代ということで、New GenerationというタイトルでAI時代を表現したものです。YouTubeにアップロードし下記にリンクを用意しましたので、楽しんで頂けたらと[…]
2025年9月8日

#3 シン・オンシツヒョウカ(JSAE Spring Conference 2023, Yokohama / inter-noise 2023, Chiba)

2020年の終わり、世界がパンデミックで静止したかのような時間の中で、私は思いがけない道を選びました。人工知能の勉強です。きっかけは些細な遊び心――会社名「Yokohama Institute of Acoustics (YIA)」の頭文字を逆さにすると「AIY」、つまりAIになる。冗談のような発想が、やがて強い衝動となりました。 20年以上サウンドクオリティに取り組んできた私でしたが、心のどこかで「物語をひっくり返すことで道が開けるのかも」と感じていました。思い出したのは若い頃に夢中になったRPG 『ウィザードリィ』。シナリオ1では冒険者が魔術師ワードナを倒し、シナリオ4ではプレイヤーが逆にワ[…]
2025年9月3日

#4 「PUYO-Swarovski」サウンドinter-noise 2013, インスブルック, オーストリア

始まりは2011年。ある日産のエンジニアの方から、Inter-noise 2011大阪での特別セッションに招かれたのがきっかけでした。その時すでに私は、2010年JSAE春季大会で電気自動車サウンド、いわゆるAVAS 車両接近通報音について発表しており、その実績が今回の機会へとつながっていくわけでした。 そのセッションはプログラムに載っていない「秘密のディスカッション」でした。そこでHEAD acoustic創設者のクラウス・ゲヌイト教授と出会い、リーディングサウンドデザイナーの一人として認めていただいたのです。それ以来、公のセッションにもたびたびご招待いただきました。 私は電気自動車の音には従[…]
2025年9月1日

#5 “Engine sound perception – Apart from so-called engine order analysis”

(SFA/DAGA’04, 2004年、ストラスブール) これまでの発表(2002〜2024年)の中から、特に印象深い5つを選びました。その第5位が、2004年にストラスブールで行われたSFA/DAGAでの発表です。 当時私はドイツの自動車メーカーに在籍しており、「スポーツ感」を表現できるエンジンサウンドの物理パラメータを探していました。しかし、一般的な心理音響パラメータはその印象を十分に説明できず、従来のエンジンオーダー解析も限界があると感じていました。人はrpm(エンジン回転)の変化だけでなく、時間的な音の振る舞いに強く反応するとするのが自然だからです。 そこで私は、新しい指標として「Fre[…]
2025年8月26日